相性を考える時にベースとなっているのは「陰陽五行」「干支」「易理」に残されている人間関係のデーターです。いつの季節に生まれ、どこで育ったかは相性を推し量る基本になります。

占いなどが当たっていると言われることがあるのはここから抽出された一般的なデーターを引用しているにすぎません。さらに相性学上では一番影響を受けるであろう親兄弟、家族との関係性でその人となりを判断材料に加えます。家族の影響、特に親の影響というのは今までの基本データーを変えてしまうほど影響力は大です。(このことは自分の性格は直せないを参照ください)

もう一つ大きいのが時期、時間です。

人間関係や仕事などの転職、事業などその時期は大きく影響します。これは人の気の流れであるバイオリズムなどとも置き換えられます。

このように相性学というのはその人の今の立ち位置を確認し、それに周りの人、環境、時間軸から判断する実践学と言えます。

「人が生きる」ということは少し昔であれば前から歩いてくる相手が敵なのか味方になりうるのか、それこそ生死を左右するような判断力を必要する場面もありました。はたして現代ではそんな能力は必要とされないのでしょうか。いろいろな巧妙な詐欺、ネットからの勧誘、街を歩いていての通り魔的なものはあまりに無防備すぎる生き方をしていることへの警鐘と考えなければなりません。もちろん警戒心ばかりではいけませんが、あまりに不用意に人は行動しすぎているように思えるのです。このコロナ禍も一つの警鐘でした。

また情報という観点で考えると、現代は洪水のごとく流れ出る情報に右往左往し、気づけば180度反対の意見が主流になってしまっているなど日常茶飯事のことです。正義という言葉ひとつをとっても信頼感が揺らぎます。特に数字データーや誰々という著名な人が言っていたからという話を出されると人は特に弱い。公的な機関からが出どころならほとんど騙されてしまいます。アンケート結果ひとつとっても無作為にと言ってはいますが、必ず裏があります。サンプル例の少なさでよく言い切れるなと思えるものもあります。このような無用な情報に人は影響を受け、さらに人間的判断力を削いでしまっています。

一見相性学というとイコール人間関係と思われがちですが、「人がなるべく誤った道を選択しないための指標、方向性」でありリスク学と捉えていただきたく思います。